2005年12月18日

「加田伶太郎全集」福永武彦


昭和ミステリ秘宝 加田伶太郎全集
福永 武彦
扶桑社 (2001/02)
売り上げランキング: 75,900

加田伶太郎全集 福永武彦・著

本書は文学者・福永武彦が加田伶太郎名義で発表した全作品を収録している。

収録作品は、
伊丹英典シリーズ
「完全犯罪」
「幽霊事件」
「温室事件」
「失踪事件」
「電話事件」
「眠りの誘惑」
「湖畔事件」
「赤い靴」

ノンシリーズ
「女か西瓜か」
「サンタクロースの贈り物」
「地球を遠くはなれて」
「素人探偵誕生記」
「作者を探す三人の登場人物」
「エッセイ集」


福永武彦が加田伶太郎名義で発表した名探偵・伊丹英典シリーズの全作品が収録されている。
その他、船田学名義で発表された未完のSF「地球を遠くはなれて」も収録されている。

ちなみに伊丹英典(いたみえいてん itami eten)という名前は、名探偵(meitantei)のアナグラム。
加田伶太郎(Kada Reitaro)は福永武彦の別名で「誰ダロウカ」(Taredaroka?)のもじり。
船田学(フナダガク)「福永だ」(フクナガダ)のもじり。

伊丹英典シリーズは、今読んでもなかなかのクオリティだと思える。
面白かった。


 

By ちゃ@管理人 @ 12:27 PM | ミステリー関係 | コメント (3) | トラックバック (1)

コメント

おお「伊丹英典の事件簿」が新設されましたね。
福永さんは中村真一郎さんや丸谷才一さんとのミステリエッセイの「深夜の散歩」が好きで
「加田伶太郎全集」も以前に新潮文庫のは買ったのですがこちらは伊丹英典ものオンリーでした。
ノンシリーズは面白かったですか?

By ふぅ | 2005年12月23日 16:12


「加田伶太郎全集」を読むと福永さんのミステリに対する思いというのが分かります。
そんな福永さんのミステリ・エッセイ「深夜の散歩」は読んでいないですがちょっと読んでみたいですね。

>ノンシリーズは面白かったですか?
面白かったですよ。
ただ探偵が事件を解決するというものではありませんけれど。
あと「地球を遠くはなれて」は途中で終わっています。
続きが気になります。

By ちゃ@管理人 | 2005年12月24日 07:55


ありがとうございます。
面白かったですか。
それでは扶桑社版も買ってみようかな。
「地球を遠くはなれて」は未完なんですか。
そういうのはたしかに続き気になりますね。

By ふぅ | 2005年12月24日 12:30


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